ご相談事例Case
経営が厳しく、整理解雇をせざるをえない状況です。どのような点に注意すべきでしょうか?
整理解雇が有効とされるためには、判例によって、次の4つの要件が必要とされていますので、これら要件を充たしているかどうかを検討する必要があります。
■ 整理解雇の必要性
会社の現状が、整理解雇をしなければ会社が倒産するという程度の高度な危機的状況にあることが必要です。単に将来への備えとしてや、効率化のためという理由だけでは必要性が認められない可能性があります。
■ 整理解雇の回避努力
整理解雇は、会社が採りうる最後の手段と位置づけられていますので、それまでに整理解雇を回避するために様々な努力を尽くす義務があります。具体的には、不要な資産の処分や役員報酬のカット、退職勧奨などが考えられます。
■ 整理解雇の対象者の基準・選定の合理性
整理解雇の対象者を選定するにあたっては、その選定が妥当であることを客観的資料(勤務実績など)によって証明しなければなりません。また、選定は全従業員を対象とした評価によって行わなければなりません。
■ 労使交渉手続の合理性
労働者や労働組合との協議や説明が十分に尽くされていることが必要です。
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