ご相談事例Case
住宅資金特別条項とは?
Q:借金を減額しながら自宅を守る方法として、住宅資金特別条項付きの個人再生を申し立てるという方法があると聞きましたが、具体的には、どのような手続になるのですか?
A:住宅資金特別条項付きの個人再生手続を裁判所に申し立てることにより、住宅ローンと、それ以外の債務とで異なる取り扱いがされます。
1 住宅ローンについては、原則として、従前通りの内容で返済を継続していくことになります。また、すでに住宅ローンの返済が滞っている場合は、再生手続の中で、未払分を将来の返済額に加算するなどのリスケジュールをすることも可能です。
住宅ローンの返済がストップしないため、ローンの一括返済を請求されたり、担保に入っている自宅を強制的に競売されたりすることはありません。そのため、自宅を手放さずに債務整理をすることができるのです。
ただし、これを利用するには、担保不動産に住宅ローン以外の債務を被担保債権とする抵当権が設定されていてはなりません。
2 その他の一般債権については、法定の範囲で債務総額が減額されます(ただし、担保権の設定されているローンは別の取り扱いになります)。つまり、住宅ローン以外の債務だけが、一定に圧縮されることになります。
そして、その減額された債務を3年~5年の分割払いで返済をしていくことになります。
この手続を選択するかどうかは、住宅ローン以外の債務を減額すれば、住宅ローンの返済を継続できるといえることが必要です。もし、住宅ローンの返済さえも困難であれば、自己破産の手続を含めて検討することになります。
悩み事はこちらよりお気軽にご相談ください。
専門弁護士がご対応いたします。