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借差押のメリット・デメリット

Q:取引先が、支払期限を過ぎても代金を支払ってくれません。その会社の預金口座の情報は入手しました。仮差押という手続があるようですが、この手続を採ったほうがよいでしょうか?

 

A:仮差押とは、裁判所の決定によって、債務者が、その所有する財産(不動産、預金、自動車、商品などの動産、売掛金など)を処分できなくする制度です。ただし、仮差押をしただけでは、その財産から代金を回収することはできず、別途、訴訟を提起して判決を取得した後に、仮差押した財産に強制執行をしなければなりません。

では、どのような場合に、仮差押の申立を検討すべきでしょうか。仮差押のメリットとデメリットを挙げてみます。

 

メリット

1 一番大きなメリットは、債務者の財産が流出してしまい、債権を回収できなくなるリスクがなくなるという点にあります。裁判を提起しても判決が出るまでには相当の日数を要します。そのため、いざ強制執行しようとするときには、債務者の財産がなくなっている可能性があります。そこで、あらかじめ仮差押をしておけば、後日の回収不能のリスクを減らすことができるのです。

 

2 また、仮差押をすると、交渉を有利に進められるというメリットもあります。たとえば預金を仮差押えすれば、確実な回収が見込めるため、債権者としては強気の交渉が可能となります。他方、預金の仮差押を受けた債務者は金融機関に対する信用低下のリスクを避けるため、仮差押を取り下げてもらうべく交渉に応じざるを得なくなるというケースもあります。

 

デメリット

1 仮差押のデメリットは、後日の訴訟で敗訴した場合、損害賠償請求される可能性がある点です。

 

2 仮差押が発令されるためには、担保金を用意しなければなりません(通常は、法務局に供託します)。そして、担保金の額は、請求する債権額の15%から20%と言われており、債権が大きいほど、最初に用意する担保金の額も大きくなってしまいます。

この担保金は、原則として事件が解決するまで還付されません。たとえ仮差押が空振りに終わっても、すぐに担保金を回収できるとは限らないのです。

 

仮差押は、債権者に法律上認められる、債権回収の大きな手段です。その手段を使うかどうか迷ったときは、専門家である弁護士にご相談ください。

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