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ご相談事例Case

「まかせる」「委託する」と書かれた遺言

Q:父の遺言書に「全ての財産を○○○○(私)にまかせる。」と書かれています。私が全ての財産を相続することができますか?

 

A:遺言書は、「相続させる。」だとか、「遺贈する。」などの法律用語で記載するのがベストです。それぞれ法的な意味あいがあり、誤解を防止することができるからです。

しかし、自筆証書の場合、法律の素人である個人の方が作成するため、問題となる記載が珍しくありません。

その中でも特に問題が多いのが、「まかせる。」だとか、「委託する。」だとか、「委任する。」などという記載です。ご本人は相続させるつもりで書いたのかもしれませんが、日本語として素直にそう読めません。

判例がいくつかありますが結論は分かれます。

東京高裁昭和61年6月18日は、「○○家の財産は全部Aにまかせる。」という遺言について、遺贈を否定しました。

大阪高裁平成25年9月5日は、「財産については私の世話をしてくれた長女の○○に全てまかせます。」との遺言について、この遺言を包括遺贈だと認定しました。

遺言の解釈は、文言だけでなく、遺言が書かれた背景事情等を総合的に判断して行われますので、事例によって結論が異なるわけですが、上記何れの判例も、高裁は原審の判断を覆しており、如何に微妙な判断かが分かります。

遺言を作成する際はトラブルを防止するため弁護士に相談することをお勧めします。

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